南相馬市:「大きな試練を越えて」市立小16校で卒業式
福島原発ニュース
毎日新聞 2012年3月23日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120323k0000e040216000c.html
震災津波と福島第1原発事故の二重の被害が出た福島県南相馬市の市立小全16校が23日、卒業式を迎えた。警戒区域の小高区から避難している4校、津波被害に遭った1校の計5校は元の校舎に戻るめどが立っていない。
5校の児童は間借りしている30キロ圏外の鹿島小の体育館や周辺施設で式にのぞんだ。千倉体育館であった小高小(児童86人)の式では6年生12人が卒業証書を受け取った。震災前の同級生は54人で、避難で激減した。飯塚宏校長は「大きな試練を乗り越えたたくましさで、これからの人生を切り開いてください」と励まし、卒業生全員が学校生活を振り返ってあいさつした。
福島県内では、震災や原発事故に伴う避難で臨時休校している小学校が現在10校ある。楢葉町の2校を除く8校は再開の見通しが立たないまま、新年度を迎える。【高橋秀郎】