最終処分場問題 指定廃棄物「原発敷地内で一時保管を」 矢板で民主・福田氏が講演
福島原発ニュース
毎日新聞 2012年10月29日
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20121029ddlk09040008000c.html
東電福島第1原発事故で発生した高濃度の放射性物質を含む指定廃棄物の最終処分場建設問題で、民主党の福田昭夫衆院議員(栃木2区)は28日、候補地となっている矢板市内で講演し、福島県のほか栃木など5県の指定廃棄物について「福島第1原発の敷地内に中間貯蔵施設を作ったり、一時保管をする方が理解を得られるのでは」と述べた。政府の「発生した都道府県で処理する」という方針に反するが、福田氏は「党の中で過ちを正していきたい」と主張した。
候補地の白紙撤回を求める「矢板市民同盟会」との懇談会で講演した。福田氏は「原発事故対策には『汚染地域を拡大するな』という大原則がある」と説明。「日本全体でも納得してもらえるはず」とし、第1原発敷地内への搬入、保管などを可能にする放射性物質汚染対処特措法改正も視野に入れ、関係県の同党議員にも連絡組織の立ち上げを働きかけるという。福島県民の反発も予想されるが、「何度も頭を下げて理解してもらうべき」と述べた。
福田氏は同盟会との連携にも言及。候補地付近の住民ら約100人はおおむね好意的だった一方で、「矢板市と(原発がある)双葉郡との(指定廃棄物の)保管のなすり合いと見られてしまうのでは」と懸念する声も上がった。【岩壁峻】