福島・川内村:密閉型の野菜工場オープン
福島原発ニュース
毎日新聞 2013年4月26日
http://mainichi.jp/select/news/20130426k0000e020195000c.html
東京電力福島第1原発事故で人口減に悩む福島県川内村で26日、水耕栽培の野菜工場がオープンした。密閉型で、試験栽培では放射性物質は不検出だった。安全な農作物の販路拡大や村民の雇用促進を図り、農業再興の足がかりにする。
村と青果流通業者が共同出資した農業法人が運営。パートら約25人を雇う予定だ。鉄骨平屋2467平方メートルで地下水を利用。リーフレタスやハーブを県内や首都圏に出荷する。
100種類以上の作物を生産でき、3年後のフル稼働時は、リーフレタスで年産280トンを見込む。事業費約5億8000万円は復興交付金や公益財団法人の助成をあてた。
村では今年、旧警戒区域を除き、原発事故後初めて全面的にコメの作付けを再開。村復興対策課は「安全なイメージを水耕栽培から発信し、ほかの農作物の安全性PRにつなげたい」と期待を込める。【深津誠】