両陛下ご来県 桑折のモモ農家視察
福島原発ニュース
福島民友 2015年3月28日
天皇、皇后両陛下は16日、来県された。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興状況を視察するため、桑折町のモモ畑を訪れ、生産農家らからモモの栽培方法や生育状況の説明を受けた。
桑折町産のモモは平成6年から毎年、皇室に献上されている。両陛下は、台風11号の影響で雨が降る中、傘を差しながらモモ生産農家の南祐宏さん(39)の話を聞いた。両陛下は原発事故後の除染作業について質問し「大変でしたね」とねぎらいの言葉を掛けられた。南さんは「両陛下から優しいお言葉を頂き、今までの苦労が報われた」と喜んだ。
両陛下は、平成25年7月に来県した際、喜多方市などで大雨被害が出ていたことに配慮し、予定していた南さん方のモモ畑の視察を取りやめた。両陛下は当時を振り返りながら、南さんの父友祐さん(69)、母春子さん(63)に、「2年前に来られなくて申し訳ありませんでした」などと話された。
同日、両陛下は福島市の県営北信団地内にある災害公営住宅も視察され、近接する県教育センターで原発事故で避難生活を送る入居者と懇談した。
両陛下は同日午後、JR東北新幹線の臨時専用列車で栃木県に移り、那須町の那須御用邸に入られた。