東電に完全賠償要求 福島県知事ら250人
福島原発ニュース
産経ニュース 2012.6.1
>http://sankei.jp.msn.com/region/news/120601/fks12060102070001-n1.htm
東京電力福島第1原発事故をめぐる損害賠償問題で、県や市町村、関係団体などで組織する県原子力損害対策協議会(会長・佐藤雄平知事)は31日、東電に対し、完全実施を求める緊急要求を行った。
この日の緊急要求には関係者約250人が出席し、東電側からは次期社長に内定している広瀬直己常務らが出席した。
佐藤知事はスピード感を持った対応とともに、財物賠償について、工程表や具体的な損害算定方法を問いただしたほか、旧緊急時避難準備区域に帰還した住民に対する避難者と同等の賠償、自主避難に伴う今年1月以降の精神的損害などを求めた。
これに対し、広瀬常務は帰還住民と避難者の同等の賠償について理解を示したものの、その他の要求については「しっかりと対応していく」などと従来の見解の枠内にとどまり、具体的な回答を示すに至らなかった。
一方、経済産業省の柳沢光美副大臣は、今月の早い時期に財物の補償基準を示す考えを明らかにした。
広瀬常務は、これまで8月で打ち切るとされていた旧緊急時避難準備区域の賠償について、「実態が大事だと思っている。区切るのは難しい」と述べ、延長を示唆した。また、解除区域に早めに戻った住民についても遡(さかのぼ)って賠償していく考えを明らかにした。