福島の震災関連死 対策チーム設置へ
福島原発ニュース
2012年11月2日
平野復興大臣は記者会見で、東日本大震災のいわゆる震災関連死が、原発事故で被害を受けた福島県で減少傾向がみられないとして、地元自治体などとともに新たに対策チームを設け、原因の分析や防止策を検討していく考えを示しました。
この中で、平野復興大臣は、長引く避難生活による体調の悪化などで亡くなった震災関連死について、「震災の発生から1年間の推移を見ると、福島県以外では、時間の経過とともに減少しているが、福島県は減っていない。加えて福島県は、震災の発生1年から1年半の間にも、35人が亡くなっている」と述べました。
そのうえで、平野復興大臣は「医師や看護師も避難してしまっていたなどの原因が考えられるが、福島県に特化した原因調査を行う必要がある。原因を明らかにし、避難先への訪問を増やすなど、対策を強化したい」と述べ、福島県などとともに、新たに対策チームを設け、原因の分析や防止策を検討する考えを示しました。
復興庁が2日に発表した、ことし9月末までの震災関連死は、1都9県で合わせて2303人で、福島県が1121人と全体の半数近くを占め、宮城県が812人、岩手県が323人などとなっています。