警戒区域内における被ばく牛の機能水を使用した除染試験の成果報告
福島原発ニュース
2011/12/28 記者会見「福島第一原発の警戒区域内における被ばく牛の機能水を使用した除染試験の成果報告と富岡町と共同で来年実施予定の本試験の詳細について」
2011年12月28日(水)、農林水産省農政クラブにて、記者会見「福島第一原発の警戒区域内における被ばく牛の機能水を使用した除染試験の成果報告」が行われた。
避難区域内には、行政が殺処分と判断した牛が何千頭もいるが、酪農家、畜産農家からは、「出来るだけ公益に使い、生かして欲しい」という意見も多い。
民主党高邑勉衆議院議員は、そういった声を聞き、除染技術の新規導入を進めるべく、学者、医者、研究者に向け、広く呼びかけた。
今回、会見を開催した有限会社エム牧場、日本獣医生命科学大学、創生ワールドからなる研究チームは、高邑議員の呼びかけに反応し、原発から12キロの地点にある「浪江町・エム牧場」にて、9 月末から8週間に渡り、被曝した牛の除染試験が行った。
被曝した牛を8頭ずつ、計16頭、二チームに分け、一群を機能水(創生ワールド株式会社が提供するトルマリン石を通して出ている水)、二群を井戸水と分けて飲ませ、飼育するという実験方法を取った。
試験の結果、機能水摂取の場合、6~8週で70%強の尿中セシウムの減少が見られ、井戸水摂取では50%前後の減少が見られた。
尿中放射性セシウム137と134はそれぞれ、機能水では1/4.5、1/5.0に低下し井戸水摂取では1/2.6、1/3.1に低下。わずかにセシウム134のほうが減少率は高かった。
今回はまだ予備実験であり、機能水による尿中セシウムの減少は見られるものの、機能水のどのような作用による効果かは、まだ仮説も立っていないいうが、来年1月から、富岡町の研究施設で、同町、日大などど共同で本試験が行われる予定。
高邑議員はこの日の会見で、「技術そのものよりも、こういった場の研究の必要性を説くことが大事。事故が起きた以上、どんな技術でも試すのが責務である」とし、今後も、新技術の申し出があればすみやかに実験を行っていくと述べ、「個別具体の研究成果を示すことが、牛の命を守ることに繋がり、今回の試験は先行研究である」とした。
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