食べ物と放射能計測の意味強調
福島原発ニュース
朝日新聞 2012年01月27日
http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000001201270004
◆市民団体代表が講演◆
放射能と食を考える講演会「食べものと放射能のはなし」が26日、松江、出雲市であった。有機農業などに取り組む県内の生産者らが、食の安全を訴える市民団体「食政策センタービジョン21」代表で、埼玉大学非常勤講師の安田節子さん(64)を招いた。
安田さんは「放射性物質は土壌や牛ふん、河川、海などを回って移動し消えることはない。数字で判断するしかない」と計測の大切さを説き、自治体などが測定する体制を整えるべきだと訴えた。
日本ではセシウム137の野菜の暫定基準値が1キロあたり500ベクレルとされているのに対し、ウクライナは40ベクレルに抑えられていることも紹介し、「日本の基準値は『安全値』ではなく、非常事態時の『がまん値』に過ぎない」と指摘した。
放射性物質への対応策として、カリウムやミネラルを含む食品で取り込みを抑えたり、水洗いや煮炊き、塩漬けなどで一部を取り除いたりできることを挙げ、「見えないものなので情報交換して目を光らせなければいけない」と話した。(大久保直樹)