東電9年で賠償資金弁済=特別負担金、総額1.7兆円-政府試算
福島原発ニュース
時事ドットコム 2012年2月8日
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012020800804
東京電力が福島第1原発事故の賠償のために交付を受ける公的資金について、同社が2013年度(14年3月期)から21年度までの9年間で弁済するとの試算を政府がまとめたことが8日、明らかになった。弁済資金は原子力損害賠償支援機構法の「特別負担金」の名目で支払い、総額は約1兆7300億円に上る。
東電はこれまでに約1兆5800億円の資金支援を要請しており、これを9年かけて弁済する想定だ。
ただ、政府の試算は企業向け電気料金引き上げに続き、家庭用料金の値上げと、停止中の柏崎刈羽原発の再稼働も行うことなどで、東電の最終損益が13年度に黒字転換するのが前提。賠償額が現在の見積もりより膨らむ可能性も高く、公的資金弁済が試算通りに進むかは不透明だ。
政府がまとめた試算では、東電が各年度の税引き前純利益の半分を、特別負担金として払うと想定。年度ごとの支払額は13年度が約380億円、14~21年度が各1500億~2500億円程度を見込んでいる。