「状況分からず避難」 大熊町長ら、国の対応を批判−−国会事故調査委 /福島
福島原発ニュース
毎日新聞 2012年4月23日
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20120423ddlk07040063000c.html
福島第1原発事故の原因究明や再発防止を目的とした国会の事故調査委員会(委員長、黒川清・元日本学術会議会長)は22日、大熊町が役場機能を移している会津若松市で第11回委員会を開いた。渡辺利綱町長ら5人が参考人として出席し、「オフサイトセンターが機能せず、(事故直後の)原発の状況がほとんど分からないまま避難した」と国などの対応を批判した。
委員会は公開で、町民158人が傍聴。渡辺町長は「心の底では安全神話を信じすぎたのは否定できない」と自らの姿勢を指摘。石田仁・町生活環境課長は「東京電力や協力企業の職員は地震直後に避難したと聞いている。町にもっと原発の情報があれば、住民避難を円滑にできた」などと証言した。
その後のタウンミーティングでは、町民から「2年前に東京電力から第1原発は大地震や津波に耐えうる設備があると聞いた。天災ではなく人災だ」「県も原発の安全性と必要性を強調した広報活動をしてきた。住民に与えた影響は大きい」などの声が上がった。