東電新社長 賠償に努め改革も
福島原発ニュース
2012年5月9日
東京電力の新社長への就任が内定した廣瀬直己常務が、8日午後、記者会見し、今後の抱負について、引き続き原発事故の被害者への迅速な賠償に努めるとともに、経営改革を進めていく考えを示しました。
この中で東京電力の新社長に内定した廣瀬常務は、今後の課題について、「原子力事故で被災された方への賠償をしっかりやっていくことや、福島第一原発を安定化しながら廃炉に向け着実に取り組むこと、それに経営の合理化を進めながら安定的に電気を届けるという大きな柱に取り組んでいかなければならない」と述べました。
また廣瀬常務は、取り組むべきことは、原子力損害賠償支援機構と共に策定した総合特別事業計画にリストアップされており、どう実現するかが大きな課題だとしたうえで、「東京電力が社会からどう見られているかについて、もう少し敏感でなければならず、変えるべき所も少なくない。変革を進めて一日も早く『東京電力も変わった』と思っていただけるよう、先頭に立って取り組みたい」と述べ、経営体質の改革などに向けて努力していく考えを示しました。
さらに廣瀬常務は、東京電力が1兆円規模の公的資金投入で、事実上、国有化される見通しになっていることについて、「経営の自由度がなくなるという考えもあるが、賠償と廃炉は1社で背負いきれるものではない。資本投入を機に国や支援機構の知恵や社外取締役の専門性も生かすようにして、よりよい東京電力にしたい」と述べました。
NHK WEB NEWS
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120508/k10014974011000.html