観光業者向け賠償金、東電が年内めどに支払い /山形
福島原発ニュース
毎日新聞 2012年09月28日
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20120928ddlk06040013000c.html
東京電力は27日、福島第1原発事故の風評被害で観光客が減ったことによる県内の観光業者を対象とした損害賠償案について、年内をめどに賠償金を支払う方針を示した。来月から申請手続きの案内を始めるとともに、来月中旬以降に説明会や相談会を実施していく計画だ。
県と県観光物産協会が同日に山形市内で開いた説明会に参加した東電東北補償相談センターの木下諭部長が明らかにした。木下部長は「簡便な請求ができるよう社内で詳細な部分の検討をしている。いつからどのぐらいの回数を実施するか決まり次第案内したい」と述べた。
賠償案は、昨年3月11日から今年2月末までに東北以外からの観光客がキャンセルし売り上げが減った逸失利益の5割を賠償する。5割は観光庁の東北来訪者の割合から算定した。
説明会には旅館・ホテル、バス、旅行業者などの観光業者340人が参加。参加者からは「関係者の努力で回復した分があるのに、逸失利益の5割とした考え方がわからない」など算定方法への不満が相次いだ。東電の担当者は「逸失利益の50%の割合は、広く簡便に早くとの観点から東北5県で類型化しているのでご理解をお願いしたい」と述べた。【浅妻博之】