最終処分場候補地 環境省が地元に陳謝
福島原発ニュース
放射性物質を含む焼却灰などを埋め立てる最終処分場の候補地とされた、栃木県と茨城県の自治体から建設への反対の声が相次ぐなか、22日、環境省の園田副大臣が栃木県矢板市の遠藤市長と会談し、地元と調整することなく候補地を提示したことについて陳謝しました。
放射性物質を含む焼却灰や汚泥のうち、放射性セシウムの濃度が一定の基準を超える「指定廃棄物」について、国は発生したそれぞれの都県で直接処理する方針で、先月、最終処分場の候補地として、栃木では矢板市を、茨城では高萩市をそれぞれ提示しましたが、いずれの市からも建設への反対の声が相次いでいます。
矢板市の遠藤市長は、22日、環境省の園田副大臣を訪れ、計画の白紙撤回を求める市民のおよそ7割に当たる2万5000人余りの署名と要望書を提出しました。この中で、遠藤市長は、環境省が地元と調整することなく候補地を提示したことについて、「私たちは大変驚きと怒りを持った。白紙撤回に向けてご協力いただきたい」と述べました。
これに対し、園田副大臣は「より丁寧な説明のしかたがあったのではないかと思っている。結果として、ご迷惑をおかけしたことに大変申し訳ない気持ちだ」と述べ、陳謝しました。
会談のあと、遠藤市長は「国の説明を受けても、処分場の設置を認めない」と話していました。
NHK NEWS WEB http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121022/k10015924691000.html