復興予算、19兆円枠増額 首相指示、司令塔機能を強化
福島原発ニュース
毎日新聞 2013年01月11日
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130111ddm001040093000c.html
政府は10日、全閣僚らによる東日本大震災の復興推進会議(議長・安倍晋三首相)を首相官邸で開いた。首相は「復興を目に見えるものとし、新たな東北の創造に向けて復興を進める必要がある」と述べ、11年度から5年間で19兆円を投入する復興予算の増額を指示した。また復興庁の体制を見直し、復興の司令塔機能を強化することも求めた。
復興推進会議の開催は第2次安倍内閣では初。首相は経済再生、危機管理と並び、復興を内閣の最重要課題に掲げており、10日の指示で、民主党政権が進めた復興政策を仕切り直す姿勢を鮮明にした。
根本匠復興相は会議終了後、首相と会談。現行の福島復興局を「福島再生総局」(仮称)に改め、福島環境再生事務所(環境省)や原発事故の現地対策拠点であるオフサイトセンターを束ねる組織にし、復興庁幹部を常駐させることを決めた。また、根本氏を本部長とする「福島再生復興総括本部」(仮称)を復興庁に設け、関係省庁の局長級を集めて復興政策を一元的に進める方針も決定した。
一方、首相は会議で、東京電力福島第1原発事故の除染事業をめぐり、集めた汚染水などを投棄する「手抜き」が発覚したことに言及。「被災者の信頼を裏切るもので許されない」と批判し、検証と再発防止策を来週中にまとめるよう石原伸晃環境相に指示した。