学校キャラバン開始 福島の小学生のメッセージ全国に 家族や友達と手を携え、諦めず前へ−−いわき /福島
福島原発ニュース
毎日新聞 2013年04月17日
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20130417ddlk07040051000c.html
家族や友達と手を携え、諦めず前へ−−。いわき市の温泉施設・スパリゾートハワイアンズのダンシングチーム「フラガール」がメッセンジャーとして、全国の小学生に福島の今を伝える全国学校キャラバン「フラガールきづなスクール」が16日、いわき市立江名小学校(武藤忠晴校長)で始まった。
3、4年生計約50人が参加した。フラガールのリーダーを務めるモアナ(大森)梨江さんと、マカレア(山際)舞衣さん、小林苑未さんの3人が、古里への愛着を込めて今年初めからステージで披露している「アイナ ふくしま」を発表。3人は、震災でステージを奪われて途方に暮れた時、声をかけ助けてくれた仲間やお客さんの応援、「頑張って」と書かれた手紙やプレゼントで乗り越えた、と体験を語った。
福島第1原発事故で東京の親類宅に1カ月避難し、いわきに戻った直井理子さん(3年)はクリスマス会に向け、毎日ピアノの練習をしてベートーベンの曲が弾けるようになった。「諦めないで続けたら何でもできるよ」と発表。全町避難を強いられた浪江町出身の金田朋也くん(4年)は取材に「5回目の転校でいわきに来た。避難途中の二本松で疲れて倒れそうになったけど、家族7人一緒だったから乗り越えられた」と話した。
児童たちは最後に、全国に送るメッセージを収録した。温泉施設休業中、全国キャラバンで各地を巡ったフラガールは今月、福島市内の小学校を訪ね、来月から全国を回る予定だ。【中尾卓英】