安倍首相への期待 福祉・教育に力を/先見据えた改革目指して 東北
福島原発ニュース
第96代首相に選出された安倍晋三氏に、被災地のこれからを担う20~30代の震災世代は何を期待するのか。各地で聞いた。
仙台市、主婦、浅野真由子さん(33)「誰がやっても変わらないんじゃないかとも思うが、自民党には長い間政権を担っていた経験がある。安倍さんには福祉と教育に力を入れてほしい。福祉がきちんとして明るい将来が見えれば、増税されても耐えられる」
仙台市、男性会社員(26)「今の自民党や安倍さんには勢いがある。政権交代した今の勢いを生かせば、震災からの復興を進められる。現在は働きもせずに生活保護を受けている人が多すぎる。必要とされている場所にお金が分配されるようにしてほしい」
仙台市、就職支援施設勤務、沢田駿介さん(29)「尖閣問題などで中国との関係をはっきりとさせてほしい。言うべきことをこれまでに言ってきていないと感じている。厳しかろうが何だろうが、日本の領土だとはっきりと世界に向けて主張してほしい」
宮城県石巻市、大学生、高橋哲さん(21)「1度、体調を崩しながらも再起する姿に、並々ならない決意と気力の強さを感じる。新卒の就職が厳しい状況を改善してほしい。働き始めても少しでも希望が持てるように、経済の立て直しをお願いしたい」
石巻市、水産加工業、男性会社員(35)「何十年も先を見据えた改革を目指してほしい。若手の考えも柔軟に反映した新しい漁業が発展するよう、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への交渉参加などを加速させてほしい」
岩手県大船渡市、解体工事業、秋葉隆晴さん(33)「景気対策への手腕に注目している。震災需要で工事関係者は好景気といわれているが、下請けの中小企業にはうまく仕事が回らない。地方の企業まで効果が浸透するような政策を打ち出してほしい」
大船渡市、産業廃棄物処理業、遠藤義孝さん(26)「自民党は初めて消費税を導入した政権。どのタイミングで上げれば効果的かは予測できるのでは。消費増税は誰もが嫌だが、納得できる説明と実績が伴えば、若者でも政治に興味を持つ人が増える」
岩手県釜石市、パート、山陰葉子さん(26)「子育て支援制度がどう変わるのか注視している。地方では正社員の給与が低く、女性は夫の扶養に入りパートをするしかない。震災後は経済的に困窮し、子育てに苦しいイメージがある。地方に則した支援を」
福島市、大学生、本間美雪さん(21)「外交やそのほかの問題で被災地がおろそかになってしまわないか非常に心配。地元の人を大臣に起用するのは非常によいことだと思う。地元で情報発信をしている人が多くいるので、住民目線の声に耳を傾けてほしい」
福島市、大学生、加藤朋栄(ともえ)さん(20)「選挙のときだけ福島に来るのではなく、福島に足を運んでほしい。原発や尖閣問題などさまざまな問題がある中で、公約で示したとおり、一つ一つの課題を確実に良い方向に向かっていくようにしてもらいたい」
産経ニュース 地方版
http://sankei.jp.msn.com/region/news/121227/myg12122702010002-n1.htm