「原発ゼロ」民主党路線と決別「不安と不信与えた」エネルギー白書
福島原発ニュース
産経ニュース 2013年6月14日
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130614/trd13061411210011-n1.htm
政府は14日、平成24年度版のエネルギー白書を閣議決定した。エネルギーの安定供給やコスト低減の観点などから、「責任あるエネルギー政策を構築する」との安倍晋三政権の姿勢を明記した。民主党政権が進めた「原発ゼロ」を目指す政策からの決別を鮮明にした内容になった。
白書では、民主党政権が昨年9月にまとめた革新的エネルギー・環境戦略について概略を紹介したが、同戦略で掲げた「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」との文言については触れなかった。その上で、安倍首相の国会答弁を引用し、「前政権が掲げた30年代に原発稼働ゼロを可能とするという方針は、具体的な根拠を伴わないもので、原発立地自治体や国際社会、産業界、国民に不安や不信を与えた」と厳しく批判した。
原発については、安倍首相の2月の施政方針演説を引用し、「原子力規制委員会の下で妥協することなく安全性を高める新たな安全文化を創った上で、安全が確認された原発は再稼働する」との方針を強調した。
また、世界各国の事故や停電、エネルギー価格の上昇などの問題を分析し、エネルギー源の多様化や調達先の多角化などが必要だと指摘した。
茂木敏充経済産業相は同日の閣議後会見で「(安倍政権が進める)エネルギー政策のゼロベースからの見直しの状況について記述した」と説明した。
エネルギー白書は例年5~6月に作成するが、東日本大震災の影響で22、23年度版は秋にずれ込んでいた。