東電 福島第一原発5・6号機廃炉へ – NHK
福島原発ニュース
NHK NEWS WEB(2013.11.22)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131120/k10013196681000.html東京電力は、福島第一原子力発電所の5号機と6号機を廃炉にする方針を固め、今月中にも福島県など関係する自治体と協議することが分かりました。
福島第一原発の5号機と6号機を巡っては、ことし9月、安倍総理大臣が東京電力に対し、事故対処に集中するために廃炉を決定するよう要請していました。
これを受け東京電力は、5号機と6号機を廃炉にする方針を固め、地元自治体の理解を得るため、今月中にも幹部が福島県と双葉町、大熊町を訪れ、協議することになりました。
残る施設については、福島第一原発の1号機から4号機の廃炉作業を進めるため、原子炉を使った作業員の訓練所として活用することにしています。
東京電力では地元自治体と協議したうえで、来月中にも廃炉を正式に決定することにしています。
東京電力は、5号機と6号機の廃炉に備えて費用を積み立てていますが、今年度に廃炉を決めた場合、少なくとも267億円が不足する見込みで、不足分は経済産業省の定めた新しい会計制度に基づいて利用者が支払う電気料金に上乗せできるようになっています。当然だ
東京電力が福島第一原発の5号機と6号機を廃炉にする方針を固めたことについて、地元、大熊町の渡辺利綱町長は「福島県や議会と共に求めていたもので、国からも要請のあった話で当然だ。地元としては、福島第一原発の事故が収束したとは認識しておらず、地域の復興にしても住民の帰還にしても事故の収束が最優先だ。東京電力にはまずは1号機から4号機の廃炉の作業にしっかり取り組んでほしい」と話していました。
5号機と6号機とは
福島第一原発の1号機から4号機については去年4月、法律に基づき廃炉になりましたが、5号機と6号機について東京電力は方針を明らかにしていませんでした。
これに対して、福島県と地元の4つの町は、5号機と6号機に加え、福島第二原発の4基について、廃炉にするよう求めてきました。
こうしたなか、ことし9月、安倍総理大臣は福島第一原発を視察した際、5号機と6号機を廃炉にするよう要請し、東京電力の廣瀬社長は、廃炉にするかどうか、年内に判断する考えを示していました。
昭和53年4月に運転を始めた5号機は、およそ78万キロワット、昭和54年10月に運転を始めた6号機は、110万キロワットの発電容量があり、福島第二原発と柏崎刈羽原発を合わせた東京電力が持つ原発の発電容量のうち、およそ13%を占めています。
おととし3月の事故の際、5号機と6号機は定期検査中で発電はしていませんでしたが、原子炉に燃料がある状態でした。
いずれも地震や津波で外部電源を失って冷却設備の一部が使えない状況になり、5号機では一時、原子炉の温度が200度近くに上昇しました。
一方、6号機では被害を受けなかった非常用発電機があったことから5号機に電気を融通して、いずれも3月20日に冷温停止することができました。
原子炉の燃料は6号機では、先月から使用済み燃料プールに移す作業が始まり、5号機では、来年9月ごろまでに始められる計画です。