避難住民が福島第一原発を視察
福島原発ニュース
NHK NEWS WEB(2014年4月7日)
東京電力福島第一原子力発電所の事故で避難を強いられている住民たちが18日、事故後、初めて原子力発電所の構内で廃炉作業の現場を視察しました。
視察を行ったのは、福島第一原発の廃炉の進め方について広く意見を聞くために福島県が組織した、「廃炉県民会議」のメンバーです。メンバーから、実際に現場を見たうえで議論を進めたいという意見があがり、視察が行われることになったもので、原発事故後、避難指示が出された地域に自宅がある住民7人と、県内の飲食店組合や観光協会の関係者など8人の合わせて15人が参加しました。
福島第一原発の構内にバスで入った一行は、水素爆発で建屋が壊れカバーで覆われた1号機や、使用済みプールからの核燃料の取り出し作業が進められている4号機の様子を車内から見ました。
また、汚染水から放射性物質を取り除く設備や、汚染水対策の要とされる「地下水バイパス」計画で水をくみ上げる井戸などを見て回り、施設の稼働状況などについて説明を受けていました。
視察を終えた住民たちは東京電力の社員と話し合い、「人為的な要因によるトラブルが相次いでいるので管理態勢を強化してもらいたい」とか、「ふるさとへの帰還を考えている住民に不安を与えないようにしてもらいたい」などと求めていました。