1号機の建屋カバー戻す「有意な変化なし」
福島原発ニュース
NHK NEWS WEB(2014年10月16日)
東京電力福島第一原子力発電所1号機で、建屋に散乱しているがれきの撤去作業に向けて、周囲への影響を調べるために試験的に取り外された建屋カバーの一部が、元に戻されました。
東京電力は、周辺の放射線量に有意な変化はなかったとしています。福島第一原発1号機では、使用済み燃料プールから核燃料を取り出すため、建屋を覆うカバーを解体して大量のがれきを取り除く計画で、東京電力は、がれきに粉じんの飛散を防ぐ薬剤をまいたうえで、ことし10月末から屋根の一部を試験的に取り外し、放射性物質が飛散しないか確認していました。その結果、これまでのおよそ1か月間、周辺の放射線量などに有意な変化はなかったとしていて、4日、取り外した屋根の一部を再び取り付ける作業を行いました。
午前7時半ごろから、外されていた2枚の屋根パネルうちの1枚がクレーンでおよそ1時間かけて天井に取り付けられたあと、もう1枚のパネルも正午前に取り付けられ、建屋カバーは解体前の状態に戻されました。
東京電力は、がれきの状況などを分析したうえで来年3月にも本格的なカバーの解体工事を始めたいとしていて、再来年度の前半から、がれきの撤去を行う計画です。